直訳では売れない!?タイトルによって大きく異なる映画の世界
こんにちは。みゆきさんの英会話講師を担当している、ちゃぷちぇです。
みなさまは観る映画を決めるうえで、なにを一番大切にしますか?
ビジュアルイメージ?
映画の予告?
やはり「映画のタイトル」が一番影響力があるのではないでしょうか?
実は、映画のタイトルは翻訳の際、大きく変わっているのです。
これに気がついたのは、みゆきさんと最近観た映画について話していたときでした。
わたしが観たいと思いながら最近ようやく観ることができた映画、『マイ・インターン』について話していると、みゆきさんが一言。
「あの映画のタイトル、英語では“The Intern”なのよね」
え!?本当に??
半信半疑で調べてみたところ、本当に「The Intern」となっていました!
なぜ、日本版と英語版ではタイトルが異なるのでしょう?
実は、「誰に映画を観てほしいか」によって、タイトルを変えていたのです!
誰に観てほしいか?ターゲットによって訳を変える!
『マイ・インターン』を直訳すると、「わたしのインターン」。
つまり、主人公は「わたし」である女性経営者のジュールズ(演:アン・ハサウェイ)という印象を抱きます。
対して、アメリカでは”The intern”。直訳すると「あるインターン」。
主人公は「インターン生徒」であるベン(演:ロバート・デ・ニーロ)という印象です。
なんと、日本とアメリカでは、主人公が入れ替わっています!
日本では、女性の支持を得た映画がヒットするといわれているそうです。
アン・ハサウェイの前作にして大ヒット作、『プラダを着た悪魔』も特に女性の支持を得た作品です。
働く女性に観てほしい、という制作側の意図が反映されています。
対して、アメリカのターゲットは往年の映画ファン。
ロバート・デ・ニーロを長年見続けた人たち、シニア層をターゲットに、「いつでもチャレンジできる」というメッセージを伝えようとする制作側の意図を反映しているようです。
ただ訳すだけではない。
一言の繊細さが映画の表情を180度変えてしまうこともあるのです。
まとめ
たしかに、言われてみれば『マイ・インターン』の冒頭はベンがどうやって老後を過ごそうか考えはじめた結果、インターンに募集するところからでした。
客観的に考えると、主人公はロバート・デ・ニーロです。
日本人の好みによってタイトルの訳を大きく変えた、英訳の奥深さを知った体験をすることができました。
みなさんも、好きな映画の原題を調べると新たな発見があるかもしれませんね!
では、次回をお楽しみに。