限られた文字数で伝えるからこそ、映画字幕が生み出した名言!
こんばんは。
経営者みゆきさんの英会話講師を担当しているちゃぷちぇです。
英語を勉強する際に有効だと言われているのが映画です!
海外の映画を観て、セリフを聞きながら字幕を読んで学びます。
ところが、この字幕はすべての英語のセリフを表現しているわけではありません。
限られた時間のなかで、観ている人に情報を伝えるための工夫がたくさん詰まっています。
今回は、奥深い字幕の世界について紹介します!
1秒4文字の制限!制約から生まれる分かりやすさ
字幕は、声と違って目で文字を追う必要があります。
しかも、同時に映像も観る必要があるので、読める字数はさらに限られます。
一般的に、映画の字幕は1秒間に4文字程度といわれています。
一回に出せる字幕も、2行が限度なので会話や掛け合いなどでは、一文がよりコンパクトです。
会話などの掛け合いのときは、字幕もテンポよく表示するなど観る人がストレスなく映画を楽しめるような工夫がちりばめられています。
限られた文字数で、どれだけ人物の性格や雰囲気、発言の内容に至るまで情報を入れられるか。
こだわりが詰まっているのが、字幕の世界です。
「君の瞳に乾杯」は、約80年前の名作映画の和訳!
制約がある字幕によって、名言も数多く生まれています。
なかでも、元祖といわれるのは映画『カサブランカ』の1シーン。
主人公のリック(ハンフリー・ボガート)が、ヒロインのイルザ(イングリッド・バーグマン)にいうセリフ。
「君の瞳に乾杯」
原文は、“Here is looking at you.”です。
ここで、“Here is”は乾杯の合図としてつかわれているので、直訳すると、「君を見ていることに対して乾杯しよう」となります。
見ることをより強調させ、シンプルにした「瞳」という表現。
このセリフは大評判となり、キザな男の代名詞になり、80年近くたった現在でも愛されています。
制約があるからこそ、歴史に残る名言が生まれました。
字幕は原文の意味が省略されている場合もあるため、映画字幕だけで英語を学ぶのは得策ではないかもしれません。
しかし、翻訳の意味をさぐり、字幕を作った人がなにを表現したかったか考えながら観ることで、より英語や訳のおもしろさに気づけるでしょう!
いろいろな映画を楽しみながら、「自分ならこんな訳にするかも」なんて思うようになったら、英語力がついた証かもしれませんね。